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ついに!大好きなL.J.シェン先生の新シリーズが開幕しました!!!
この本の出版を待ち焦がれていました!!!
この本をすらすらと読めることを夢みて、出版直前の4月は(コロナ禍のせいで外出自粛令も出ていたので)英文法書を読み漁っていたのです。
この歳になると、残りの人生の少なさを感じるために英語学習などをしている暇はなく、目的(洋書ロマンスが読みたい)に直結すること(つまり洋書ロマンスを読むこと)しか出来ていなかった重たい腰が、シェン作品のためならば突如軽くなり、書店の英語学習本コーナーを片っ端からみて、適当に買い漁ってきた英単語本も読んだりしていたのでした。

そして、5月12日、この作品を読み始めました。
すらすらと読めるように…まったく…なっておりませんでした(笑)
シェンさんの英文は、英語学習本ではまったく太刀打ちできない類の難しさだったのですね。
でも、いままでどおり、過剰なほどの吸引力のおかげで、ぐいぐいと読み進めることができるから、結果的には、英語力などなくてもオーケーでした!という感想です。

…とここまで書いてみて、読書時間を数えてみたら(手帳にメモしているのです)、約9時間でした。
あれ?二作品前の「Broken Knight」は15.5時間、一作品前の「Angry God」は15時間かかっていたのでした。
ということは、相当、速くなっていましたよ!!OMG!!! 
文法書を読み漁った効果はものすごかった!!!!! 
次回、3月から5月にかけて読んだ文法書などについても、このブログに書き残しておかなくては、と思いました。

読書期間:2020/05/12~2020/05/29
読書時間:9時間
ページ数:


さて。備忘のために、導入部分だけ、あらすじを書いておきます。
今作はBOSTON BELLES(ボストンの美女たち)シリーズの1作目。
ヒーロー(ハンター)は、前作(Angry God)に登場しており、ヒロイン(セイラー)はマフィア系異色作「Sparrow」のヒーロー・トロイの娘という設定です。

プロローグは、ハンターが6歳、セイラーは5歳の出会いのシーンから始まります。
母に連れられて行った豪邸の食事会で、セイラーは、少年を見かけます。どしゃぶりの雨の中、プールの日焼け用ベッドに横たわって、雨に打たれる少年を。
シェン先生は、こういう幼少期のきゅんきゅんさせる出会いのシーンがお上手ですね!もうここで心を掴まれてしまいました。

そして、現在のハンター(19歳)は、大学一の美男子、かつ、パリピ男子となっていました。
ある日、知らない女2人と夜を明かして裸で横たわっているところに、親友のヴォーンとナイトが現れます。
いったいなんの用だよ?!と言うハンターに対して、こないだのパーティーでおまえが5人の女学生と乱交していたところを隠し撮りされてて、その動画があらゆるSNSで拡散されてるぜ!とのこと。
その動画のタイトルは「Polo Billionaire Prince Fucks Five Chicks」だそうです(笑)。

ハンターの父親はアメリカでもっとも大きい石油会社であるロイヤル・パイプラインのオーナー兼CEOで、ハンターはUSAで4番目にリッチな一族の息子。だから、乱交に参加した女性たちは、ハンターにレイプされた、セクハラされた、などという様々な理由をつけてハンターをゆすり、金銭を要求するために、警察に告訴したんだとか。
「ああ?おれは悪くねぇよ。レイプじゃねぇって。女たちに誘われたっつーか、ハメられたんだな」などと呑気に言うハンターのもとに警察官が踏み込んできて、あっさりと逮捕されてしまいました。
というのが、このストーリーの始まりです。
(じつのところは、ほかの主犯格の男子学生を守るために、ハンターが塗れ衣を被ったわけなのですが。ハンターはあえて自分を悪者に仕立てることで、密かに、繊細な心を守って生きてきたような男なのです。)
またまたシェン先生は、とんでもない金持ちドラ息子(ワンコ系)を書くのがお上手(笑)
一見、Badass Assholeだけど、じつはとってもいいヤツなのです♡
(今作はアスホール度数がとても低かったので、アスホールが苦手な方でも楽しめると思いますよ!笑)


さて。
ハンターは、街で一番の金持ち一家のドラ息子なので、父の権力によって、あっさり釈放されました。
父親は、お騒がせ息子ハンターに自分の会社のイメージが害されて激怒し、ハンターに対して、6か月間、アルコールと女を絶たなければ、家から追放する。相続権放棄させる、と言いました。そして、その間、ハンターを街のはずれにあるアパートに隔離し(ほとぼりが冷めるまでマスコミを捲いて)、監視することにする、と。
その監視役として任命されたのが、街でいちばん恐ろしいといわれている闇の世界のフィクサー・トロイ・ブレナンの娘、セイラーなのでした。
セイラーはアーチェリーでオリンピックを狙う選手で、女っ気ゼロ。ガリガリで赤毛で薄い顔。アーチェリー以外のことにはまったく無関心の堅物という、ハンターがもっとも苦手とする女性だったのでした。しかも、もしセイラーに手を出そうものなら、セイラーの父に抹殺されるという状況。だから、おとなしく6か月間、酒と女を絶つことにしたのですが…どうなることやら!

こういう経緯で、ハンターとセイラーは同じ屋根の下(ハンターの父が所有する豪華なアパートメント)で暮らすことになりました。

そして、まず、ハンターはセイラーのトレーニング場(毎日通っているアーチェリーの練習所)に顔を出します。すると、無視されてしまって衝撃を受けます。
大学でもっとも有名で、いや、この国でもっともリッチでイケメンな独身男として有名なおれのことを無視する女がいるなんて!なんてこった!?
「まじかよ、きみはホントにおれが何者か知らないってのか?」
「まったく思い当たらないわ。あなたのエゴにお悔やみ申しあげるわ。ご愁傷さま」
「ハ ン ター ・ フィ ッツ パ ト リック だ」
彼はまるで小学一年生に文字を教えるように、ゆっくりと発音した。「知ってるだろ?ロイヤル・パイプラインの」
「もしそれが性的なお誘いならば、わたしはあなたの足のあいだにひざまずかなくてはいけないのかしら?」
「ふざけるなって」彼は高級ブランドのジーンズの後ろのポケットからヴィトンのビーニーを引っ張り出して、それを自分の頭に叩きつけて深くかぶり、目を隠した。
「おれん家はこの国でもっとも金持ちな四大ファミリーのうちの一家なんだぜ」
「それはよかったわね。お別れの前に、もっとほかに、あなたの人生についてわたしに伝えておきたいことはないの?好きな色とか?はじめて抜けた乳歯の色とか?」
しかし、彼は、もう一度自分の名前を言うだけだった。(←相当ショックを受けている(笑))

「あなたのアパートメントは大きいの?」
「寝室は2500フィートの部屋が3つある。超高層ビルだ。ここから歩いていける。きみは自分の荷物のために一部屋使っていい。それに、プライベート・シェフもいる。おれは、アルファベッド・パスタの缶を開けるくらししかできないからな。それに、きみは友達を連れ込んで、かったるいデートでも何でも自由にやっていい。おれは、きみの夜遊びの踏み台みたいなもんだ。コンドームを手渡してやるし、ヤリ終わったらウーバーを呼んで、お相手を丁重に見送ってやるよ。そうすればきみは、女々しいホステスみたいに男に尽くす必要もなく、終わったらすぐにシャワーを浴びられるだろ?」

こんな感じで始まった同居生活。ここからが本作のメインなのですが、あらすじはここまでにしておきます。


今作は、L.J.シェン作品の中では、もっともロマンス小説らしい作品(ロマコメ系)だと思いました。
そう感じたのはたぶん、ヒーロー(ハンター)がとても饒舌でおちゃらけているからだと思います。
じつは繊細で傷ついたワンコ、どしゃぶりの雨に濡れた捨て犬(←シェン先生がお得意なヒーロー♡)なのですが、IQが147もある頭脳の持ち主のため、高い言語能力と自己防衛本能とサービス精神のせいで、会話では常にウケを狙ってしまい、おバカで下ネタ満載の会話しかできないパリピを装ってしまうのです(笑)。
なんてかわいい男なの…!そんなハンターのセリフがひとつひとつ、とても面白かったです。
いつものシェン先生らしく、文章ひとつひとつが凝っていて、音楽みたいなテンポの良い英文を読み解くのは大変だけど楽しくて、これぞシェン作品だなぁと惚れ惚れしながら読みました。
(ただ、この楽しさを日本語訳でお伝えすることは難しそう…)

ハンターとセイラーだけでなく、彼らを取り巻く友人たちもファッションセンス抜群なので、さまざまなファッションブランド名が飛び交い、それらを検索しながら読むのも楽しかったです。
前前作のナイトと前作のヴォーンも登場するし、シリーズ1作目のViciousまで登場するんですよ!!!
もちろん、邦訳作品「愛は闇のかなたに」のトロイとスパロウも登場します!
しかも、トロイとスパロウの間には、もうひとり、超カッコいい子供がいましたよ!
ファンにはたまらない作品でした。

クロスオーバーする作品(邦訳「愛は闇のかなたに」)はロマンス成分が少なかったので、本シリーズもそうだったらどうしよう…と心配していたのですが、まったく大丈夫でした。
本シリーズはちゃんとちゃんとロマンス小説でした。というか、青春ラブコメといってもいいかもしれません。
「Vicious」からつづく金持ちボンボン学園シリーズの雰囲気を引き継いだもので、後半にはこれはNHKドラマですか??というちょっぴり青クサいシーンも健在で(褒めてます)、単なるロマンス小説とはちょっと違う趣のある作品だと思いました。(でも、HOTシーンもちゃんと、ロマンス小説ファンが満足できる分量なんです♡)
エピローグもしっかりあって、全体として糖度高めの仕上がりで、ファンとしては大満足♡

シェン作品の魅力のひとつとして、複雑でリアリティのあるキャラクター設定もあげられますが、今作「Hunter」にはとくに心を掴まれました!「Vicious」の次に好きかも♡

そういえば、私がなぜこんなにもシェン作品に惹かれるのか、自分でもよくわからなかったのですが、今回ちょっとだけヒントが見つかった気がしました。それは、こんなヒーローのセリフにピンと来たからです。↓

"The Prince is not going to save you, aingeal dian. He is stuck in his castle, fighting his own battle. Are you ready to step out of your comfort zone and live?" he asked almost brokenly. "You have to let life touch you. Drown a little with me, baby."

(「王子様はきみを救うことはないだろう。かれは、自分の城の中で、自分自身の闘いでいっぱいいっぱいなんだ。きみは自分の安全地帯から抜け出す準備はできてるか?」ハンターは苦しそうに尋ねた。)

ほかにも素敵なセリフがいっぱいあって、kindleがハイライトでいっぱいになりました。
ここにすべてをメモしておきたいけれど、怒られちゃいそうなので、ここまでにしておきます。

さて。つぎのヒーローは、あの人…!!
とても楽しみです♡♡

ちなみにこの作品は単体でも楽しめますが、前のシリーズのヒーローたちが登場するので、順番に読んだほうがもっと楽しめました。上から順に、
「Vicious」
「Defy」
「Ruckus」
「Scandalous」
「Bane」
「Sparrow」
「Pretty Reckless」
「Broken Knight」
「Angry God」
そして「the Hunter」という順です。
 
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以下に、シェン先生がインスタにあげていたコラージュ画像を書庫替わりに貼っておきます(けど、パスワードをかけておきます♡)

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